Case2:死体は二度消える

ここは、#RTしたフォロワーさんを自分の世界観で小説の登場人物のように設定してみる
というツイッタータグで挙手してくださった皆さんの設定紹介ページです。
イメージは医療サスペンス/総合病院
医療用語とか現実的にこんなん有り得ないだろって設定もちょこちょこあると思いますがゆるしてください第二弾(^▽^)


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あの子が、消えた
間違いなく、わたしが隠したはずなのに
引き渡しまで、あと2時間
あの子を隠したのは、だれだ

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奥田 ちはる(@t_hr_o)
小児外科医。
柔和な笑みと落ち着いた雰囲気から患者からの信頼が厚い。生前の遺体から一番信頼されており、勤務時間外でも熱心に治療したり話しを聞いたりしていた。
大学時代、法医学教室の医師であった為に今回警察に協力し、遺体の司法解剖を行った。
遺体の元々の主治医であったが、男女の仲を疑われた為、三ヶ月前に夏目へと主治医を交代している。
此処数日、思いつめた様子で開業している実家へと戻ろうかと思っている旨をちらほら他の医師や看護師に零していた。

消えた遺体と最後に会っている人物であり、遺体が棺に入り霊安室へと置かれる瞬間を見ている。
今回遺体を司法解剖したが、現在警察が調べている以上の結果は出なかったと言っている。

【13:38、霊安室前】

(鍵を掛ける音が、重く暗く、冷たい廊下に響き渡る。霊安室と書かれたプレート。その下に奥田は立っていた。
光も当たらないこの場所を好む者なんて誰もいない。奥田もその一人であり、解剖が終わればさっさとこの場から立ち去りたい程だった。
しかし、今日は何故か長居をしてしまう。―中に居る人間の所為だろうか。
此処数年、毎日のように見ていた顔は別人のようになっていた。感傷に浸る頭を振り、そっと扉から手を離し――誰だ。
周りを確認しても人気はない。しかし見られているような、そんな気が―――まあ。気の、所為だろう。思考を続ける頭を振る。かつ、靴音を響かせ、その場を後にした)


梁  優子(@ryo_pontas)
小児科病棟入院患者。
理事長と親戚関係である為、一部の医師や看護師からは良い待遇を受けているが、それが気に食わず医師や看護師を嫌っている。
遺体解剖後、霊安室に侵入し遺体を最初に隠した”わたし”。
遺体の生前の友人であり、遺体の会いたい人が病院関係者と知っていた為、何故殺されたのかを突き止めるために遺体を一時的に隠し犯人をあぶりだそうとした。
しかし隠したことが刑事である城崎にバレた為、遺体を隠していた冷蔵庫へと向かうも遺体がいつの間にか消えてなくなっていた事が発覚。
自分が犯人ではないということを示すべく、長年入院しているから院内に詳しい、と言いくるめて遺体探しを手伝うことになった。

遺体を最初に隠した理由と経緯は城崎と五月、奥田に告げている。
隠した時間も性格に覚えており、14時10分きっかり。その際に誰とも会っていないと言っている。

【15:30、地下冷凍庫】

(『―此処に置いといた、間違いない!』しんと冷える冷凍庫室に大きく梁の声が響き渡った。
梁がしきりに此処、と指す場所には―何もない。此処は週明けに冷凍の魚介類が入る予定だったのだろう、人を隠すには十分すぎるスペースがあった。
ほんの一時間半前には確かに、此処に、遺体を隠したのだ。それなのにどうして!
後ろを振り返れば、まるで信じていない刑事と医者の顔が二つ。違う、どうして、誰が、彼女を隠したのだ―)


宗谷 敦司(@SoyaAt)
小児外科医。
小児外科手術を得意としており、数年前に遺体を手術した医師でもある。
同期である奥田から患者を譲り受け、三ヶ月だけ遺体の主治医となっていた。
一旦調子が良くなった生前の遺体の一時退院許可を出したのも宗谷であり、今回の件で理事長から呼び出されている。
担当患者に情をかけ過ぎる事が悩みの種。今でも口を閉ざしているが、遺体の一時退院を許可したのも、「会いたい人が居る」という言葉を受けてのものだった。
サッカー好きの子供と病室で何時間もサッカー話をしては、早く外来に戻ってくださいと看護師に連れ戻される様子がよく見られる。

主治医として解剖に同行しており、奥田と同じく遺体と最後に会っている。
解剖後は外来も休み、その騒ぎが起きるまで姿を見たものは居なかった。

【14:13、地下更衣室】

(職員用更衣室は何故地下に作るのだろうか。この病院に勤め始めた初日から、この悩みは消えることはなかった。
薄暗く、冷たく、何より廊下の奥に霊安室が置かれている。その所為か、地下廊下には子供の霊が出ると噂されていた。
早く着替えてしまおう。ロッカーの扉を無造作に閉めてしまえば―…カツ、……カツカツ、…カツ――外から足音が聞こえてくる。
一瞬肩が跳ねてしまうが、ああ。誰だかわかった。これは幽霊なんかじゃない。この特徴的な足音はきっと、―)


仲原 光希(@iamnkhr)
小児・新生児科医。
基本的に新生児ばかりと接しているので、ある程度大きくなった、動きまわる子供が苦手。子供が苦手な小児科医、として院内で噂になっている。
遺体が幼いころに自分の前で倒れたことがトラウマになっており、院内で会う度に調子悪くないの大丈夫なのと聞いている姿が見られた。
数日前から足を引きずって歩くようになっている。本人曰く、転んで捻挫したとのこと。
解剖後の時間帯はNICUを出て医局で寛いでいたと証言しているが、医局内に居た医者から時折姿を消していたと言われている。

生前、遺体から自分の体のことで相談を受けていた。
二人で診察室に入っていくのを何度か櫻井に見られている。

【14:14、地下廊下】

(カツ、カツカツ、カツ。誰もいない廊下をゆっくりと歩く。職員しか通らない廊下は、この時間帯だと人気もないことを仲原は知っていた。
向かう先は霊安室。―此処にあの少女が眠っているらしい。生前、果たしきれなかった約束を手に少女が眠る先の扉を開こうと手をかけ――開いている?
おかしい、解剖は既に終わっている筈。なのにどうして―。扉を薄く開くも、光の入らない室内は何も見えない。
一歩、足を踏み入れようと扉を強く押して――ぱたぱたと、軽い足音が聞こえてくる。
後ろめたさからか、それとも本能的にか。扉の傍から離れ、足音の主と出会う前に職員用出入口から出ていくのは難しいことではなかった)


菖蒲 ユイ(@ayamememeyui)
小児内科医。
主に外来を担当しており、子供やお母様方からの人気が高い人気医師。
休憩の合間、15時から30分だけ病棟に顔を出し、子供達と遊ぶのが日課となっている。
採算が取れないからと小児科を縮小しようとしている理事長に反発しており、何か理事長を脅すネタはないものかと探していると噂がちらほら。
理事長の親戚である梁の主治医でもあり、傍から見るとまるで兄弟のように仲が良い。

15時頃、子供達と一緒に霊安室の近くを通ったが人気はなかったと証言。
一緒に居た子供達も間違いないと言っている。

【15:05、地下廊下】

(廊下の奥は陰気な霊安室、とは思えない程、明るく日が差し込んでいる廊下に菖蒲は居た。日が差し込んでいるのはガラス張りの戸であり、其処から小さな中庭へと通じている。
本来、病院勤務者以外の人間が此処に立ち寄ることはないのだが…、此処に長く入院している悪戯っ子は例外らしい。
漸く追いついたかと思えば、悪戯っ子は菖蒲の腕の中でこれまた悪戯っぽく、ごめんなさーいと笑っている。
お前、此処は立ち入り禁止なんだぞ。と言えば、知ってるよと返ってきた。何でも、この奥から時折複数の声がするらしい。笑い声や、怒鳴り声等が。それを確かめに来たのだと。
ちらりと廊下の奥を覗き込む。当然人の姿は居ない。今日は一人解剖が居ると聞いたが…この時間だ、もう既に終わっているのだろう。
おおかた職員の誰かなんだろうが…まあ、今はそれよりも子供達だ。誰の声かは俺が明らかにしておくよ、と約束をし、気を逸らしながら中庭へと子供達を追いやることに専念しよう―)


クヴァレ・ブラウ(@Qualle_)
小児病棟看護師。
入院している子供達を楽しませようと、悪戯グッズを持ち歩いては子供達をびっくりさせて楽しませるのが趣味。
生前の遺体の担当看護師でもあり、よく二人で病室に篭ってはお話を聞いたりしていた。
もっぱら院内の噂をこっそり教えるのもクヴァレであり、あの先生は子供が居るから優しい、あの看護師さんは今日機嫌がいいから抱きついちゃえ等を遺体に教えるのが日課になっていた。
最近、遺体から院内関係者の噂をせがまれることが多く、上手くかわしていたがどうして最近になって…と同じ看護師である櫻井に零していた。

【15:10、中庭】

(陽の光を上手に差し込む、ガラス張りの中庭。綺麗に手入れされた樹の下で、通り過ぎる菖蒲や子供達の姿をぼんやりと見つめていた。
今日は忙しかったらしい。漸く休憩をもらえたが、既にこんな時間。すぐにでも昼食をとって、上に戻らないといけない筈なのにどうしても足が進まない。
ずっと立ちっぱなしだったからか、患者さんのカルテを師長の足の上に落としてしまったからか、―あの子が今日解剖されたからか。
ちらりと見つめる先、奥には霊安室。静かなその場所を見つめては、小さくため息を零す。
今日は人通りが少ない。だからこそ、落ち着いて食べられると思っていたのに頭のなかはそう落ち着いてもいなかったらしい。
重い腰を上げて立ち上がり、扉を開けば目の前に人影。―すいません。ぶつかりかけた宗谷先生が謝っているのが見えた。珍しい、立ち去るその背を見つめて、小さく呟いてしまった)


犬飼 八千代(@xxyachiyoxx)
小児科病棟入院患者。
梁と同じく遺体の生前の友人であり、同じ部屋に入院していた。
生前の遺体と二人でよく看護師に悪戯を仕掛けては怒られていた。
最後に二人で悪戯をしたのが奥田であり、奥田の白衣を持って院内を走り回っていた所を看護師達に見られている。
その後すぐに遺体が一時退院をしてしまい、寂しくなって部屋に引きこもっていた。
亡くなったことも遺体が消えたこともちらほらと看護師が噂しているのを聞いて知り、私も一緒に探すと騒いでいる。

奥田の白衣を手にしていた時、遺体が何かを見つけていたことを見ている。
特に遺体の様子が変なものではなかったので、覚えていなかった。

【13:50、1階階段踊り場】

(何時も私達は此処に座って、悪戯の相談をしていた。
誰に、どうやって、何をしかけるか。人気のないこの場所で、階段に座りこそこそ話をしていた。
―それも、もう遠い昔の話のように思える。さっき、あの子の昔の先生だった人が階段を登って何処かへ行ってしまった。
今日はあの子を「かいぼう」して、事件に関係有ることを調べるって看護師さんが噂していた。
この下に、あの子は眠っているのだと思う。そう思うと、膝にくっつけていた顔を上げることが出来なかった。
――誰だろう。人がいるような気がして、私は顔を上げた。のに、誰もいない。
足音は確かに聞こえたのに。こんなに悲しそうにしている私を放って何処かに行ってしまったんだろうか。なんて冷たいんだ。
しょうがない、部屋に戻ろう。そろそろ戻っていないと、引きこもっていないことがバレたらまた検査されてしまう―)


松尾 壱(@1kuuuun)
遺体の弟。
姉思いの優しい弟であり、度々お見舞いに来ていた。
姉の死に納得がいかず、遺品整理と称して院内での姉の人間関係を調べていた。
担当医であった夏目に、何故一時退院させたんだと怒鳴りこんでいた姿が見られている。
遺体が消えたと聞いて梁達に同行し遺体探しを手伝うことに。探すついでに犯人を見つけてしまおうと思っている。

姉から死ぬ直前に『私はあの病院に殺される』と書かれたメールをもらっていた。
メールの送信時間はどう考えても姉が死んだ後で、犯人が送ったものと考えられており、犯人探しを決意する。

【15:35、空の病室】

(目の前に居る刑事から言われた言葉は、衝撃を通り越して笑えるものだった。
姉が消えたらしい。霊安室から。冷蔵庫の中から。
刑事の後ろで、不服そうな顔をして立っている少女を見下ろす。『本当にお前が、隠しているんじゃないだろうな』、室内に響いた声は驚くほど低く、冷たかった。
きっと睨みつける少女の目を見るが、――こいつは入院していたのだろう。姉を殺せる筈がない。そんな考えが頭をよぎる。
この刑事だって、医者だって、姉を殺すことが出来たかもしれない。あの看護師も、医者も、介護士も、皆。
気づけば、俺は姉を探すことを手伝うと告げていた。―何故か?もしかしたら、姉を殺した奴に、殺したい程憎い犯人に、繋がるかもしれないだろう?)


櫻井 由紀(@1010sakurai)
小児科病棟看護師。
子供と同じ目線に立ち、子供の気持ちになって看護をしてくれると子供の人気者。
生前の遺体ともよく遊んでおり、ちらほらと恋や友人関係の悩みだったりも聞いていたらしい。
一時退院前に深刻そうな顔で相談があると言われていたが、仕事の忙しさから一時退院が終わった後に聞くと約束していた。
亡くなったことに続き遺体が消えたことにも深くショックを受けているが、院内に犯人がいる筈ない強く主張している。

仕事の忙しさから相手をすることを後回しにしたことを未だに悔やんでいる。
遺体から聞いていた悩みの中に、何人か院内の人間の事のようだと感づいているが誰にも話していない。

【15:43、地下冷凍庫】

(はあ、と漏らす溜息が真っ白に変わる。奥まで見渡せる冷凍庫の中には、人はおろか本当に何も入っていなかった。
週明けに食材が補充されるとは聞いていたが、こんなにも中身がなくて大丈夫なのだろうか。ちらりと見た栄養科の人間は慌ただしく働いている。夕食の準備でもしているのだろう。
そもそもこんなにも人が行き来する冷凍庫に遺体を隠すなんて、あの患者はどうかしている。
そして――その遺体を見つけ、またどこかに隠してしまった人間は、頭がいかれているに違いない。
執拗に院内の関係者が隠したと騒ぎ立てる少女とあの家族の顔を思い出して、無意識の内に顔を顰めてしまっていた。反射した冷凍庫の扉にその顔が映っている。
そんなことをする人間は此処にはいない―そうだ、居るはずない。
それなのに、先程から頭にあの人の姿がちらつくのは何故だ。違う。違う筈なんだ。あの人がそんなことをする筈が―)


城崎 慶(@PrinceMHJ)
本庁捜査一課の刑事。
解剖後の結果と遺体を引き取る係として病院を訪れた刑事。
人を疑うことが得意ではなく、一ヶ月前まで交番勤務のお巡りさんだった。捜査一課に配属されたのはつい最近。
遺体の生前を知っており、たまに一時退院を許されていた時に交番近くでお話しているのが見られていた。
今回の事件を受けて、誰よりも先に事件性を疑い、病院内に事件に関係しているものが居るのではないかと疑っている。
梁が遺体を隠した事を突き止めるも、説得され本庁に戻るまでの時間、二時間だけ内々で探すことを許可し協力している。

実は警察内部から犯人として疑われている一人。
本人には知らされていないが、公安の刑事を一人付かせている。

【16:00、病院屋上】

(よく晴れた空の下、屋上内にいる面々の顔を見るが、どれもお手上げといった顔をしている。
30分前、遺体が姿を消してしまった。死んでいるのに姿を消す、というのも何とも不思議な感じがしてしまうが…それは置いといて。
あんなに小さくても、人間の体なのだからすぐに見つかるだろうと思ったがそんなこともなく。これだけの人数で手分けして探しても見つけられないままだった。
友人だったという入院患者の少女は院内関係者が行ける場所が怪しいというし、看護師は院内の関係者がそんなことするわけないというし。
すぐにでも喧嘩してしまいそうな二人を困ったように見ている医師はあてにならない。ましてや、敵意むき出しの家族は尚更。
―そういえば、部下は何処を探しているのだろう。30分経ったら一度屋上に集合と言っていたはずなのに。
まあいい、ともかくまずは話し合いだ。本庁からの電話番号が表示された携帯は見なかったふりをして、さあまずはこの二人を止めなくては―)


五月
本庁公安刑事。
城崎の部下としてついてまわっている。

患者
15歳、女性。幼い頃から心疾患があり入退院を繰り返していた。
外で会いたい人が居るから、と宗谷にお願いし無理に一時退院をもらっていた。
その結果、二日前に都内の公園にて変死体となって発見される。事件性が高いということで病院での解剖依頼が届き、解剖後に姿を消した―。
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